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【 貪吏を疾む(にくむ)也 その3 AIの時代 】 [中国]

【 貪吏を疾む(にくむ)也 その3 AIの時代 】

 

清廉潔白な官吏が公平・公正に業務を遂行しようとすれば、一切の感情抜きで、機械的に作業を進めるしかありません。機械的に・・といっても、お役人の作業はそんなに単純ではない訳ですが、許認可業務、あるいは何らかの判断を伴う業務については、極力機械的な(つまり感情の入らない)作業を目指すべきです。

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なぜなら、お役所の仕事では、許認可業務や判断業務こそが、汚職・賄賂の温床になる訳で、一切の私情を捨て、誰かに便宜を図るという発想を捨てる必要があるからです。

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いろいろな要素を数値化して、合計し、その大小で優劣を決めたり、合否を判定するという業務を人々は普通にこなしています。特に公平さと厳密さが求められる作業が対象で、具体的には入学試験の答案の採点と合否判定などの作業が対象になります。 それらは既にコンピューターの領域ですが、これからは、さらに複雑で数値化が困難な領域で、コンピューターの判断を求めることになりそうです。

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その道具としては、古典的なものではファジイ推論などがありますが、より複雑な事象に対応するには、最新のAIが必要になります。

現代のAIは、人間の思考過程を相当程度なぞってシミュレーションすることが可能だそうです。それどころか、人間より深く考察できることは将棋の対局を見ても明らかです。それなら、人間の判断業務をAIに委ねてもいいのではないか?と思います。

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賄賂を貰わず、身内をえこひいきせず、訴える者の肌の色や美醜によって評価を変えず、公平に判断する者が公務員の職にあれば、中国の社会はずっとましになります。いや、中国だけでなく日本でもそうかも知れません。AIこそ公務員、特に高級官僚に向いています。

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学校の入学試験にコネは通じなくなり、裁判も公明正大になります。

実際、三権分立が確立していない中国や韓国では、裁判官は法律よりも為政者の顔色を見て判決を下します。法治国家ではなく人治国家ですが、AIを裁判官にすれば、信頼できる判決が下されます。

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いや、三権分立が確立した国でも、メリットがあります。法律の素人の素朴な思いを尊重するために、日本や米国では、裁判員や陪審員を大勢並べていますが、素人であるがゆえの問題もあります。ここでもAIを判事にすることで、専門的な判断が可能になり、ずっとましになります。

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カレル・チャペックがSFを書いた頃は、ロボットが請け負うのは、過酷な肉体労働でした。しかし現代、本当にロボットまたはAIが真価を発揮するのは、知的労働です。その目的は、人間をその労働から解放することではなく、サービスを受ける人間が、よりよいサービスを受けることです。

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まずは、汚職追放をスローガンとする習近平皇帝陛下が率いる、中国の官僚と言うか(昔風に言えば)ノーメンクラツーラ達を全てAIにすべきでしょう。習近平以外は全てAI・・になれば、政敵によって、その座を追われることもありません。

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聞くならく、中国のAI研究は素晴らしいスピードで進んでいるそうです。本当ですかね?

http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20151016-OYT8T50057.html

AIが官僚になれば、ますます中国共産党の無謬性は確実なものになるでしょう。

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でもあまりに優秀過ぎて、習近平より賢い事もばれてしまうでしょうね。

http://www.asahi.com/articles/ASK8344W5K83UHBI00H.html

http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51944833.html

 

21世紀のAIが「王様の耳はロバの耳」とプリントアウトするのが目に浮かびます。

いや、中国の場合は、「国家主席の頭は、くまのプーさんの頭」かな?


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