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【 魅惑のラジオ番組  その1 】 [雑学]

【 魅惑のラジオ番組  その1 】 

地方の県に行くと、新聞も出版事業もラジオもテレビも、文化センターも、はてはシンクタンクまで、全て一つの企業グループに属していたりします。 つまり情報発信を一つのコンツェルンがまかなっている訳で、オヒョウは、これをメディア産業コンツェルンと呼びます(勿論造語ですが)。

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そのメディア産業コンツェルンも、収入の幾らかを広告料収入に頼る以上、地域経済の状況を反映する訳で、地方経済が疲弊したこの時代、経営が楽な訳ではありません。

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オヒョウの古い友人であるTさんは、ある地域の新聞事業、出版事業、文化センター事業に加え、イベントの企画や、地元FM局の経営もまかされ、悪戦苦闘しています。 特に頭が痛いのはFM局の経営だそうです。

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これはなんとなく分かります。古典的な紙の媒体を使った情報発信は、購読者の受益者負担に相当頼っています。新聞の紙面を充実したり、いい書籍を出版すれば、必ず売り上げは伸びて、報われます。一方、Broadcasting100%スポンサーシップに頼る訳で、両者で求められる経営センスは全く異なるはずです。いかにいい番組を制作しようと、スポンサーになる地元経済が沈滞していては、広告料収入は伸びようがないのです。

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つまり、ビジネスモデルとしては、Press & Publishing (出版・発行)事業とBroadcasting(放送)事業では木と竹ぐらい違うのですが、情報を扱うという共通点で繋がっている訳です。

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そもそも、阪神・淡路大震災の後に、雨後のタケノコの様に登場したミニFM局は、災害時の緊急連絡を本来の目的にしていて、採算性を厳しく考えた訳ではありません。それで利益を挙げる方が難しいのにね・・・と、彼は言います。そう言えば、茨城県鹿嶋も以前は防災無線と称して、拡声器で連絡があったものが、いつの間にかローカルFM局になっていました。本来、放送事業は公共性が高く、露骨な利益の追求があってはならないのですが、そうは言っても事業の継続が困難な状況では問題です。

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以前、弊ブログでも紹介しましたネグロポンテスイッチは、通信手段について、有線のシステムと無線のシステムが逆転する事を予想したものです。 しかし、その発想を敷衍すれば、Broadcasting(一方向通信)とInteractive(双方向通信)もその垣根を失う筈です。

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時代はまさにその通りでYouTubeやニコニコ動画は、InteractiveでかつBroadcastingです。 恥ずかしながら、オヒョウのブログも、InteractiveでかつBroadcastingです。しかも、オヒョウの世代はパソコンがそのインターフェースですが、より若い世代は、それがケータイだったりモバイルだったりします。 若い世代は、新聞を読まず、書籍を読まず、あまつさえラジオを聞かず、TVも見ません。それでも携帯電話一つあれば大概の情報は入手できるのです。これでは、旧態を維持するメディア産業は窮地に陥ります。

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これから情報発信でお金を稼ぐなら、魅力あるコンテンツを携帯サイトに配信し、かつ課金するシステムを構築する事です。でもお金を払ってでも、人が見たり聞いたりするコンテンツをどうやって作るのか・・・? これは口で言うのはたやすいですが、実際には非常に難しい仕事です。

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お金を稼ぐ為の方法は、また考えるとして、これまでのラジオ放送はもうダメなのでしょうか?果たして、FM放送は時代遅れで魅力のないものなのでしょうか・・・? オヒョウはそうは思いません。私達の世代にとって、Broadcastingとはまだまだ、魅力的な仕事だからです。 

その説明については、次号で申し上げます。


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夏炉冬扇

こんにちは。畑に出かけたら雨に降られました。
放送業界淘汰の時代だそうですね(愚息からの聞きかじり)。もう一人の愚息はおっしゃるように新聞読みません。

毎日寝るときにラジオ聞きます。テレビは高齢者に合う番組がどんどん減っていいますから。


by 夏炉冬扇 (2009-11-13 11:40) 

笑うオヒョウ

夏炉冬扇さん、コメントありがとうございます。ラジオが高齢者に向いているというお話は、私も全く同感です。 以前のブログで、NHKの中西竜アナウンサーの例を挙げて、AMラジオにはウェットな面があると書いた事があります(反応はゼロでしたが)。 また高齢の方だけでなく、病気療養中の人にもラジオは見方だと思っております。 オヒョウ自身は、NHKのラジオ深夜便を一時聞いておりましたが、今はその時間はブログ書きに当てており、なかなか聞く機会がありません。NHKの女性アナウンサーもTVに登場する若い人より、深夜便に登場する年輩の人の方が好きなのですが、その辺りの話はまた別の機会に、書こうかと思っております。
by 笑うオヒョウ (2009-11-13 12:42) 

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