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【 深川散策 その1 】 [雑学]

3月に転職してからしばらく、覚えることがあまりに多く、てんてこ舞いでブログを書く時間もありませんでした。しかし4月も下旬になり、頻度は大幅に下がりますが、ブログを更新しようと思います。お読みいただければ幸いです。

 

【 深川散策 その1 】

 

422日、川崎のご隠居を誘って深川を散歩しました。目的は大道芸人が集まる深川美楽市を観ることです。

birakuiti.jpg

欧米では普通に街の広場で見かける大道芸人が日本にはあまりいません。 フーテンの寅さんが演じる啖呵売(タンカバイ)や、小沢昭一が研究していた日本の大道芸は、欧米のそれとはかなり違います。ピエロやパントマイムなどの路上のパフォーマンスが見られる深川美楽市は貴重な機会です。

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そして、もうひとつは、囲碁クラブの井場先生が参加する「踊る碁会所」という奇怪なパフォーマンスも見たかったのです。碁を打ちながら踊りをする不思議なパフォーマンスです。しかし、川崎のご隠居は「深川に行くなら深川江戸資料館に行こうよ」と言います。

そこで、我々は美楽市に行く前に、その資料館に行くことにしました。

https://www.city.koto.lg.jp/spot/shiryokan.html


この資料館は屋内に江戸時代の深川の庶民の住居を再現した博物館です。

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専門家が見れば、同じ江戸の下町でも、深川と神田など、地域によって違うのでしょうが、私にはその違いが分かりません。昔の長屋や土蔵、船宿などを眺めているとガイドさんと目が合いました。そのガイドさんから詳しい説明を聞くと、実に細部にこだわった本格的な展示です。江戸時代の長屋の実物は残っていない訳ですが、どこまで実物に近づけるか・・がポイントです。釘もよく見れば現代の釘ではなく、昔の製鉄法で作った和釘です。 深川だから船着き場があり、わざわざ猪牙船(チョキ船)を船大工に作らせて展示しています。長屋の部屋の調度類も、住人の職業や家族構成で変えてあります。実に凝っています。

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長唄のお師匠さんなのか、どこかの旦那の囲い者なのか、女性の一人暮らしの部屋もあります。そういう人の部屋なら、もう少し艶っぽくてもいいのに・・などと考えますが、ガイドさんの説明では、江戸時代、女性の一人暮らしというのは、生計を立てるのが大変だったとのこと。その長屋の屋根の上では猫が日向ぼっこしています。

ガイドさんの説明では、「ただの猫のぬいぐるみでは芸が無いので、ニャーと鳴かせようということになりました。リモコン操作でニャーと鳴くロボットにするために150万円かかりました」とのこと。

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「すると、あれはネコ型ロボットなのですね? お腹にはポケットがあって、「タケコプター」だの「どこでもドア」だのが出てくるのですか?」と尋ねるのは、愚かしいので止めましたが、ニャーと鳴く猫のために150万円ねぇ・・。

展示施設の学芸員をガンだと、のたまった政治家がいましたが、私は学芸員がガンだとは思いません。しかし、猫の模型に150万円をかける自治体(この場合は江戸川区)の感覚には、抵抗を感じます。

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同じロボットなら、長屋の住民のロボットを作って展示すればいいのに・・・・。 漁師、大工、蕎麦屋、行商人でそれぞれ衣装も違います。 生活の様子を表現することもできます。例えば赤ちゃんのいる家庭なら、母親が赤ちゃんに添い寝するロボットの展示をして、父親が帰ってくれば、「添い寝して、棚に鰯がござりやす」という川柳を表現したり、庭にタライがあるのだから、女性が行水をつかう様子をロボットで再現し、それを観客が塀の隙間から眺められる・・という展示もできます。

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まあ、後の方はかなり問題がありそうですが、せっかくのロボットなのに猫とは・・。

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江戸深川資料館を出た後、我々は美楽市をぶらぶらと歩いて、ビールを飲み、ソーセージをかじりながら、パフォーマンスを眺めました。井場先生は子供相手に九路盤で囲碁を教えています。 

odoru gokaisyo.jpg

その隣では指導将棋をしていますが、先生役の人が二歩を指しています。和やかというか真剣みの無い将棋教室です。

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その後、私は古本を3冊買い、イベント会場を離れ、二人で「深川めし」のお昼ごはんを取りました。 川崎のご隠居は「松尾芭蕉記念館」も近くだから、行ってみよう」と提案します。芭蕉も江戸では深川に暮らしていたのです。

お腹が膨れ、獺祭で少し酔った私達は、大川近くの松尾芭蕉記念館に向かって歩き出しました。

 

以下 次号


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