【 佳人薄命か？ 】

【　佳人薄命か？　】 

宝塚の花組のトップで、ミュージカルでも活躍した大浦みずきさんが亡くなりました。５３才なら、まだ美貌の面影を留めているはずで、余計その死が悼まれます。　失礼ながら、これが水の江滝子だったらそうはいきません。いくら若かった時に男装の麗人と呼ばれていたとしても、お年をめしてからの容貌も拝見しているので、単に老婦人が亡くなった・・という事になり、感慨もまた違ったものになります。

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女性が若くして亡くなった場合、美人薄命とか佳人薄命と言われて、その悲劇性が強調されますが、オヒョウの兄に尋ねると、ちょっと違うみたいです。

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薄命というのは、決して若死にする事ではなく、単に不幸だという意味である・・と兄は語ります。そう考えるとなんとなく理解できます。多くの男性が憧れた、輝く様に美しい女性が、意外につまらない男と結婚してしまい、結婚後に苦労しているなんて話を聞くと「なんでかな」とちょっと割り切れない思いがします。

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かつて、女性の幸不幸は、その容貌でかなり決まった時代がありました。

（今でも一部はそうかも知れません）。麗しい女性なら、きっと幸せな結婚をして、幸せな家庭を築き、幸せな人生を送るであろうと予想できましたし、少なくともその権利を持つ・・と世の男どもは考えます。

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だから、酒井法子が、ちんぴらみたいな男と結婚し、最後は自分自身が犯罪者に転落してしまったのを見ると、

「あ～あ、あんな男と結婚したばかりに可哀想に。なんであんなのと結婚したのかねぇ」と、多くの男性は感じたはずです。

押尾某と結婚していた矢田亜希子も、同じです。

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でも女性側から見ると、また違うかも知れません。オヒョウは・・・詳しくは知りませんが、女性は全て嫉妬の塊だそうです。

古川柳に「悋気せぬ女は弾まぬ鞠のよう」　とあります。そして世の中には、美貌を誇る女性より、コンプレックスを抱く女性の方が多そうです・・（このあたり、全てオヒョウの想像ですが）。

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さすれば、世の女性達の間では、美しさを拠り所にして幸福を手にする女性は、やっかみの対象となります。外見の美醜は天与の特性であり、本人にはいかんともしがたいものです。自分にはどうしようもない形質で、幸不幸が決まる理不尽さを思えば、美しい女性が美しくない女性の嫉妬の対象になるのは理解できます。

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だから麗しい人の不幸は話題になります。男性は同情し、女性はある種の密かな喜びを含んで、これをセンセーショナルなものとします。

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中国の四大美人の一人、楊貴妃は、愛する夫の手で殺されます。虞美人も同様です。西施はそうではありませんが、労咳で早世しました。もう一人の美人は・・・？失念しました。無錫のマグネシウムぐらいかな？（ちょっと楽屋落ちです）。

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西洋でも中世の魔女狩り／魔女裁判は、その集落で目立った容姿端麗の女性がしばしば犠牲になったそうです。そこに他の女性の嫉妬があったか、或いは、男性の興味本位があったかは分かりません。佳人薄命という言葉は、女性の嫉妬と結びついているのか・・・・？

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しかしそれにしても、オヒョウの兄が言うように、薄命という言葉が単に不幸・不運であるという意味なら、薄幸という言葉はどうなるのか？薄幸も確かに恵まれない・・という意味ですが、薄倖となると意味が違います。　薄倖は、漢文では、何と薄情な浮気者・・という意味になります。

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杜牧の「遣懐」という詩には、

贏得青楼薄倖名　「贏す（あます）得る青楼薄倖の名」というフレーズがあります。これは、得たのは色街での浮気男の浮き名だけだ・・という諧謔の台詞です。しかし、薄倖が浮気男の意味だったのは唐時代だったはず。

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現代は、中国語で浮気男を何と呼ぶのか？これを中国語の先生に尋ねると、彼女は一瞬不快な顔をして、「花心（ホヮシン）と言います」　

由来は不明ですが、なんとなく分かります。ではプレイボーイの事を何と言うのか？答えは、「花花公子（ホヮホヮゴンツ）」です。なるほどねぇ。

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そういえば、日本の梨園きっての花花公子だった市川海老蔵も年貢を納めるようです。石田某というちょっとニヤけたオジサン俳優も、ゴルフの女子プロと結婚するようです。

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どうやら女性の美人は薄命かも知れませんが、男性のハンサムボーイは全く薄命ではないようです。でもオヒョウには特に感慨はありません。男子であるオヒョウは、その種の嫉妬とは無縁だからです。

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コメント 3

お早うございます。

楽しんで拝読。

九州も寒くなりました。
by 夏炉冬扇 (2009-11-23 07:43) 

夏炉冬扇さん、コメントありがとうございます。
今朝は、オヒョウがリタイアした後の理想の暮らしについて、チラッと触れた雑文をしたためました。お読みいただければ幸いです。
by 笑うオヒョウ (2009-11-23 11:33) 

はっこう先生、niceをありがとうございます。
北海道は、もう根雪でしょうか・・・。当地新潟も、冬タイヤに交換する時期になりました。ご自愛をお願いします。
by 笑うオヒョウ (2009-11-23 11:46)