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【 ロゴライトとロゴマーク 】 [航空]

【 ロゴライトとロゴマーク 】 

夜明け前の樺太上空で大韓航空機がソ連軍機(当時)に撃墜された時、撃墜したパイロットは民間機と知らずに、米軍の偵察機だと思って撃墜した可能性があります。(真実は分かりませんが)。

それについて、評論家の柳田邦男氏は著書「撃墜」の中で、もし大韓航空機がロゴライトを点けていれば、パイロットは民間機と認識して、或いは撃墜しなかったかも知れない・・と書いています。

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ご承知の方も多いでしょうが、ロゴライトとは水平尾翼に装着されていて、垂直マークを照らす灯りです。夜の空港でスポットに留まった飛行機の垂直尾翼が明るく照らされ、いろいろのエアラインのロゴマークが浮かび上がっているのは風情があります。 

しかし、普通旅客機は離陸後すぐにロゴライトを消してしまう様です。 また着陸直前まで点灯しない様です。茨城県鹿嶋市にあるオヒョウの自宅の上空を成田に向かう飛行機がしばしば旋回しますが、夜間ロゴライトを灯している飛行機はあまりありません。

考えてみれば、ロゴライトの点灯は空港内で飛行機の識別に役だつのと、会社の宣伝になるだけですから、高度を上げてしまえば無意味です。

まして高度1万メートルでベーリング海やオホーツク海の上空を深夜に飛ぶ飛行機がロゴライトを灯すとは思えません。そんな場所で垂直尾翼を照らす事が会社の宣伝になるとは思わないでしょうから。 

それに、ロゴライトを消して、どれだけ省エネになるかは知りませんが、確実に電球の寿命は延び、その分コストは下がりますから、パイロットが離陸後、すぐに消してしまうのも分かります。

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ところでオヒョウは、ロゴライトで照らし出される垂直尾翼のマークに思い入れがあります。かつて成田の航空博物館に、図鑑を持って子供とでかけ、着陸する飛行機がどの航空会社であるかをいち早く当てたりしたくらいです。ちなみに上の息子が幼稚園の年少組だった頃、彼が好きだったのは、垂直尾翼にレバノン杉を描いたレバノン航空でした。息子はそれをクリスマスツリーと錯覚して、楽しい存在だと思っていた様です。

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オヒョウが一番好きなマークは、当時のJALのツルマルと呼ばれたマークです。 鶴をシンボルとするロゴマークは、外国の航空会社にもあります。 ルフトハンザもそうですし、大韓航空もそうです。 しかし、デザインはJALのツルマルが一番優れていると思いました。遠くからでも視認できるし、全体が赤い円になり、日の丸も表しているからです。ロゴライトに照らし出されたツルマルは、実にスマートでした。 

そして、ツルマルには個人的な思い出もあります。

トラブル続きだった最初の海外出張で、一人で心細い思いをした後、最後にたどり着いたシカゴの空港で、ツルマルを付けたJALの飛行機を見た時の安堵感は忘れません。 「 ああ、やっと日本にたどり着ける・・・ 」。

シカゴ駐在中に、里心がついた駐在員達が集まったゴルフ場で、目の前を離陸していくツルマルのジャンボを見てせつない思いをした事は、以前【 これなむ都鳥 】というブログに書いた通りです。

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実は、ツルマルの前の、青の横縞の中に日の丸があるデザインも、格好良くて好きでしたが、その頃は飛行機に乗る機会も無かったので、個人的な思い入れはありません。

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そのJALの垂直尾翼からツルマルが消え、会社のロゴマークも変わってしまった時はがっかりしました。 インターネットでは日本航空がJALではなく、JAノLと表現されたりしていますが、どうも冴えません。JASとの合併でロゴマークを刷新したのでしょうが、無用な事です。どうせ、実質的には吸収合併だった訳ですし・・・。

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全く余談ですが、オヒョウが製鉄会社に勤務していた頃、経営が破綻しかけた子会社のステンレスメーカーを救済合併した事があります。しかし、合併によってえられたメリットは殆どなく、ステンレスメーカー側のコストが上がっただけ・・という結果になり、暫くして本体の製鉄会社の方が経営危機になりました。 今、ステンレス事業部は、一部は新日鐵と合併・分離し、残った部分は、再び子会社に戻りました。 

本当はその製鉄会社には、ステンレスメーカーを吸収して支えるだけの能力は無かったのに合併してしまったのです。同じ事がJASを合併したJALにも言えるのかも知れません。

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ここまで考えたところで、オヒョウの尊敬するある方からメールが届きました。 その方は航空業界で著名な方ですが、オヒョウと全く同じ意見を持っておられる事を知り、大いに驚きました。 曰く

1.JALが左前になったのはJASを吸収合併した事に始まる。

2.ロゴマークを変更して、JALを刀で切り裂く様なデザインにしたのも良くなかった・・との事。 

専門家が指摘された事が、オヒョウの考えと一致した事で、大いに嬉しくなると同時に、意を強くしました。 

でも先に指摘されてしまったので、もう自分のオリジナルの意見として、ブログに書けない・・・・。 でも、めげずに、次号ではTDA、もといJASの経営失敗について管見を述べたいと思います。


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