【 密かに語る沖縄独立論 その1 】 [政治]
【 密かに語る沖縄独立論 その1 】
私は、選挙が終わるまでは、候補者や政治思想についてブログで語るのを慎んでおります。今回の沖縄県知事選挙についても開票が終わるまでは、このブログをアップできませんでした。今、選挙結果が確定し、玉城デニー氏が当選した訳で、それにケチをつけるのは気が進みませんが、私がぼんやりと感じている問題点を下記します。
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世のマスコミは選挙の争点は、辺野古沖への普天間飛行場移転の是非だったと言います。それに賛成か否かで候補者の意見は分かれ、沖縄県民の意思も分かれます。
言うまでもなく、辺野古移設推進派は佐喜真氏で、移設反対派の代表は玉城デニー氏です。
それは確かにそうなのですが、移設反対派については、その根底には別の考えがあります。本当の問題は単に辺野古沖への基地移転問題ではないのです。
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当然ながら、辺野古移転反対派も普天間飛行場の現状がそのままでいいとは思っていない訳で、日本政府がもくろむ、辺野古への移設による基地の近代化と固定化を阻止した後は、普天間飛行場の廃止と跡地の日本への返還を考えている筈です。しかし、それにとどまらず、やがては沖縄からの米軍の全面的な撤退までを視野に入れているのでしょう。
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自国内に外国の軍事基地があるなど、どう考えても不自然で不愉快な事ですから、その気持ちは素朴なものとして理解できます。しかし、その先には、別の思いが透けて見えます。
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以前のフェイクニュースに関する弊ブログで、故翁長沖縄県知事と中国の関係が不明だと語りました。彼が中国政府と何等かの連絡をしていたのは事実ですが、その内容は、彼が墓場まで持って行ってしまいました。でも推測する根拠はあります。
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翁長氏は中国を複数回訪問した後に、ニューヨークの国連総会で演説しています。その内容は、本来沖縄の民族と、日本本土(という言い方も変ですが)に暮らす民族は異なり、別の国であったのに、それが日本に征服され日本の一部に組み込まれている。・・という被害者意識に基づいた説明であり、沖縄独立論を匂わせるものでした。(日本国内では演説の内容はほとんど報道されませんでしたが・・・)。
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この主張は、本来沖縄(琉球)と日本は別の国家・民族であり、沖縄は独立すべきだ・・という中国の主張に沿ったものです。一方、日本政府の考えとは異なり、全く不愉快な演説だったに違いありません。
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本来、国連加盟国の一自治体の首長が、国連総会で演説することなどありえません。太平洋の島国の代表が、例えば、地球温暖化による国土の水没を訴えたり、核実験後の後遺症問題を訴えたりすることはありますが、それは国家の代表として発言するものです。一自治体である沖縄の県知事が、しかも政府の見解と異なる主張の演説をすることなどほとんどありえません。それができたのは、強力な後ろ盾、つまり安全保障理事会の常任理事国である中国が後押ししたからでしょう。
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翁長知事は、その事情を説明しないまま、この世を去りましたが、翁長氏の後継を自ら名乗り、「最低でも県外」と根拠なく提案した鳩山元首相に共鳴した玉城デニー氏ですから、沖縄独立論をこれから展開するでしょう。それは中国にとって極めて好都合なことであり、日本の左派系のマスコミもそれを歓迎するでしょう。
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選挙期間中にデニー氏は、「一国二制度」という」驚くべき制度に言及しています。すでに中国に使嗾されているということでしょうか?
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一国二制度を、実際に採用しているのは中国です。周辺の別の国家を吸収併合した時に激変緩和措置として、2つの政治制度を残す、あくまで便宜的で過渡的な措置です。香港、マカオ、台湾について適用しましたが、チベットやウィグルでは適用せず、中華人民共和国のルールを押し付けました。
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香港を返した英国や、香港市民は、一国二制度は恒久的なものだと信じたようですが、中国はどんどん香港の中国化を進め「あれは過渡的なものさ」と語ります。「だまされた」と気づいても、もう遅いのです。いくら傘をさしてデモしても、民主主義は弾圧され、人民解放軍は送り込まれ、書店の主人は拉致されて行方知れずになるのです。共産主義の中国では民主主義は唾棄すべき存在です。
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その様子を見ている台湾は「その手は桑名の焼き蛤だ」と考えていますが、中華民国政府の存続はだんだん難しくなっていきます。台湾危うし!
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話が脱線しましたが、一国二制度というのは、前述の通り、分離独立する際ではなく、吸収統合する場合の便宜的処置です。玉城デニー氏は、沖縄を独立させたいのでしょうが、その場合に二制度とは?理解に苦しみます。一体何をしたいのか?
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天皇を象徴とする現行憲法を廃したいのか? 通貨を日本円でなく沖縄人民元にしたいのか?公用語を北京語にしたいのか?それともひょっとして自動車を右側通行に戻したいのか?
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確実に言えることは、幾つかあります。まず日本を離れたら、その瞬間に沖縄はド貧乏国になります。日本政府からの地方交付税がなくなる分を、新たに徴税することはできません。米軍基地の見返りとして政府から支給される予算もなくなります。米軍基地を追い出せば、米軍から落ちるお金も入りません。
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沖縄は日本への施政権返還以降、他の都道府県より多くの予算が注ぎ込まれましたが、しかし県民の生活はあまり豊かになりません。県民所得が一番少ないのは沖縄県、失業率が一番高いのは沖縄県、高校進学率、大学進学率が一番低いのも沖縄県、医学部が最後まで無かったのも沖縄県、人口当たりの医師数が一番少ないのは沖縄県・・・・。一体、多くの予算を貰いながら、これまで沖縄県の行政は何をしていたのか? 県知事は、米軍基地反対を叫ぶだけで、建設的な政治・行政を何もしてこなかったのか?観光以外にめぼしい産業が無いのはなぜか?
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おそらく、玉城デニー氏も米軍基地反対だけを叫び、他の事はしないでしょう。しかし、仮に、彼とその支持者が望む、一国二制度の仕組みの後、沖縄独立が実現したとしても、そのままでは済みません。軍事力と政治力の空白ができたら、その瞬間に入ってくる国があります。それは中国です。これは単に中国が周辺の国を取り込む膨張主義だからではありません。宮古島の海峡は、中国海軍が太平洋に進出するために通らざるを得ない海峡であり、また波照間島や与那国島は、台湾進攻に必要な存在です。中国は沖縄が欲しいのです。
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それに迎合する玉城デニー氏は、中国とどうつきあうのでしょうか?
それについては次号で・・。
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