SSブログ

【 フェイクニュースについて考える その1 】 [政治]

【 フェイクニュースについて考える その1 】

 

最近、フェイクニュースがしばしば話題になります。トランプ大統領は自分に批判的な記事を指して「それらはフェイクニュースだ!」と一蹴しています。その記事が真実であるなら、マスコミに対する大変な侮辱であり、名誉棄損となります。ワシントンポストやニューヨークタイムス、CNNなどが法的手段に訴えるか、私は注目しています。

・・・・・・

日本では、朝日新聞やNHKなどがインターネット上に溢れるフェイクニュースを問題視し、その延長上でインターネット情報全体を否定しようとしています。

https://www.asahi.com/articles/ASL4R62RNL4RUPQJ00D.html

しかし、そこには実に巧妙で狡猾なトリックがあります。

・・・・・・

例えば、朝日新聞は沖縄県の翁長県知事とのインタビュー記事で、インターネット情報を批判しています。県知事に、「私をあたかも中国の手先のように思わせるために虚偽の情報がインターネットに流れています。例えば、私が普天間飛行場移設の問題で東京の政府と対立した後、すぐに中国へ行ったとか、娘二人が中国人と結婚し、相手の一人は人民解放軍に属しているといったニュースがインターネット上に流れました。確かに私には娘がいますが、中国に行ったこともなければ、中国人と結婚もしていません。すぐ調べれば分かるデマを平気で流すのが、インターネットなのです」と語らせています。

これは2チャンネルなどの無責任な記事を指したものでしょうが、この朝日の記事には重大なウソが潜んでいます。

・・・・・・

確かに翁長知事の娘は中国人と結婚していません。そんな事は少しでも情報リテラシーを意識する人ならすぐに確認して理解できることです。しかし、もうひとつの官房長官や防衛大臣との会談後ただちに知事が中国を訪問したことは事実です。そこで中国政府の関係者とどういう話をしたかは不明ですが、彼が上海に行ったことは、事実です。しかし、巧妙な朝日の記事の書き方では、彼が中国を訪問したという情報もウソだと錯覚される表現になっています。翁長知事と中国の関係には不明点が多いのですが、それを隠蔽したい意図がうかがえます。私はそれをもってフェイクニュースと呼びます。

・・・・・・

フェイクは、ただの誤謬ではありません。相手を欺きたいという意思のもとに行う行為や品物です。

かつて朝日新聞で大騒ぎになったサンゴ事件を思い出します。これはカメラマンが自分でサンゴに疵をつけ、「KYって誰だ?」と落書犯人を非難した記事を新聞に載せたものです。この問題の本質はサンゴを傷つけたことではありません。それを元に執拗にかつ徹底的に日本人という民族を貶す記事を捏造したことです。

・・・・・・

「日本人は、落書きにかけては今や世界に冠たる民族かもしれない。だけどこれは、将来の人たちが見たら、80年代日本人の記念碑になるに違いない。百年単位で育ってきたものを、瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、すさんだ心の……。 にしても、一体「KY」ってだれだ」

・・・・・・

この記者は、毀損されたサンゴを報道したかった訳ではなく、とにかく日本人を誹謗する記事が書きたくて、それにサンゴを利用しただけです。つまり、ある意図のための捏造であり、これが典型的なフェイクです。あの事件に憤った人達は、その意図に怒った訳ですが、社内の処分は単なる捏造として処理されました。

・・・・・・

朝日新聞のフェイクニュースを探すと、実に枚挙にいとまない訳ですが、最悪のフェイクニュースは何か?と言えば、和田記者が捏造した、カンボジアのプノンペンの記事でしょう。ポル・ポト勢力を「アジア的優しさをもった共産主義」と讃えた、全編捏造の記事です。

・・・・・・

カンボジアのロン・ノル政権が敗北し、中国共産党の支援を受けたポル・ポト勢力が首都プノンペンを制圧した日のルポを前プノンペン特派員だった和田記者は、署名記事で書いています。

・・・・・・

カンボジア解放勢力のブノンペン制圧は、武力解放のわりには、流血の惨がほとんどみられなかった。 入城する解放軍兵士とロン・ノル政府軍兵士は手を取り合って抱擁。平穏のうちに行われたようだ。しかも、解放勢力の指導者がブノンペンの"裏切り者"たちに対し、「身の安全のために、早く逃げろと繰り返し忠告した。これを裏返せば「君たちが残っていると、われわれは逮捕、ひいては処刑も考慮しなければならない。それよりも目の前から消えてくれた方がいい」という意味であり、敵を遇するうえで、きわめてアジア的な優しさに あふれているようにみえる。解放勢力指導者のこうした態度とカンボジア人が天性持っている楽天性を考えると、 新生カンボジアは、いわば「明るい社会主義国」として、人々の期待にこたえるかもしれない。
カンボジアは内戦中も、秘密警察的な暗さがなかった。ロン・ノル政府側の要人も、警備にはさして関心を払っていなかった。 政府主催の公式レセプションでも検問所はなく、招待状なしでも要人にやすやすと近づくことができた。 これでよく事件が起きないものだと不思議に思ったが、南国的明るさとは暗殺とはそぐわないのかもしれない。

ロン・ノル政府は七三年春、王族やその関係者を逮捕したことがあった。彼らの自宅には監視のため憲兵が派遣されたが、 外来者を呼びとがめるわけでもなく、暇をもてあまして昼寝ばかりしていた。
そして、しばらくするうち、憲兵はいつの間にか現れなくなった。逮捕された人たちは起訴もされず、罪状不明のまま釈放された。 拘留中も差し入れ、面会自由。酒も飲み放題だったという。

ハン・ツク・ハク首相(当時)の命を受けて、解放勢力側と接触をはかろうとした人物をたずねたときも、 あまりに開放的なのでびっくりした。秘密的なにおいはまったくなく、こうままにどんどん資料を見せてくれた。 その素朴さと明るさは類がない。

カンボジア王国民族連合政府は自力で解放を達成した数少ない国の一つとなった。
民族運動戦線(赤いクメール)を中心とする指導者たちは、徐々に社会主義の道を歩むであろう。
しかし、カンボジア人の融通自在の行動様式からみて、革命の後につきものの陰険な粛清は起こらないのではあるまいか。(和田前ブノンペン特派員)

・・・・・・

さらに別の記事では、和田記者は、「ポル・ポト政権が虐殺を行っているらしいという噂が流布されている。主としてアメリカから流されているが、「らしい」という憶測の情報である。もし真実なら偵察衛星で鵜の目鷹の目で監視しているアメリカが憶測の形で情報を流すはずがない。これはポル・ポト政権を貶すためのアメリカの陰謀だろう」と語っています。

こちらの記事は正確な署名記事ではありませんが、()と記されています。

・・・・・・

以下 次号


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。