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【 それからの御曹司 その1 湛山と由紀夫 】 [政治]

【 それからの御曹司 その1 湛山と由紀夫 】 

サラリーマンを長年やっていると、自分が辞表を書く事を想像する事があります。 人によっては、日付の入っていない辞表を懐にしのばせて仕事をしている人もあるでしょうし、実際提出した経験のある方も多かろうと思います。何を隠そう、オヒョウもそのひとりです。

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辞表を書く際、最も悩むのは、辞める理由です。会社に残る人や、周囲の人を傷つけず、自分自身については、何らかの責任を取って辞める形にするも、自己の威厳を保ちながら、円満に職場を離れるのは至難とも言えます。

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その点、宰相、鳩山由紀夫氏は辞任の理由をひねり出す必要は全くなく、羨ましいです。 数多くある理由の中で何を選ぶかに困るほどです。彼の過去の発言と、その後の結果を比較すると・・・、

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1. 秘書の罪は政治家の罪であり、政治と金の問題で秘書が逮捕されれば、共同正犯として政治家は議員バッジを外すべき。 → 自身の秘書が逮捕・起訴された。

2. 最低でも県外移設 → 結局、普天間移転先は辺野古になった。しかも、この発言は党首の発言であり、党の公約ではない・・と発言

3. 辺野古の海に滑走路を設けるのは自然への冒涜→ 結局、辺野古沖に滑走路を作ります。

4. 3月中に移転先の政府方針を明示すると発言。  → 別に法律で決まっている訳ではないし・・とうそぶく。

55月末までに、地元、連立政権内、米国の3者が納得・合意する  移転先を示す。 → 5月末時点で合意をとりつけたのは米国だけ。

6. 国債を発行しまくる馬鹿げた政治は止める。  → 今年度の国債発行額は史上最高。

7. 行政の無駄を排除すれば、数兆円のお金が浮く。  → 事業仕分けでは一桁少ない金額しか確保できていない。

8. その他 etc

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オヒョウは昨年の時点で、以下の様に考えていました。

20105月までに、普天間移転問題が決着する可能性はなく、5月末の時点で約束を実行できなかったという理由で内閣総辞職するだろう。内閣としては1回でも本予算を組んで国会を通過させる事ができれば、よしとすべきかも知れない」

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実際には、62日の辞任はオヒョウの予想から2日後であり、私の予想が外れた・・というか、鳩山氏が予想以上に往生際が悪かったという事になります。

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でも、数日前から彼が辞任を覚悟していた事は明らかです。

彼は済州島での日中韓の首脳会談に幸夫人を同行し、政府専用機で出かけています。 政権発足当初、彼は外遊には常に夫人を伴っていましたが、幸夫人の奇妙な言動が揶揄され批判されると、夫人帯同を止めていました。 そして近距離の移動であれば、ジャンボの政府専用機ではなく自衛隊の小型連絡機を用いたのです。 沖縄訪問も小型機であり、自ら省エネを実践していたのですが、沖縄より近い済州島には、政府専用機に夫人も乗せて出かけています。 これは政府専用機も乗り納めだから・・・と、夫人と記念旅行をしたのかも知れません。その時点で彼は辞任を覚悟していたはずです。

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しかし、その為に済州島往復には1億円以上の経費がかかっており、微笑ましい話とは言えません。 ちなみに中国の温家宝首相も、ジャンボの特別機ですが、彼は済州島の後に何箇所かを訪問する予定でしたし、夫人は帯同していません。

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それはともかく、総理大臣を辞任する時の振る舞いで、器の大きさをはかるなら、石橋湛山を一流とし、鳩山由紀夫を末流とせざるをえないでしょう。

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彼は自らの発言に対する責任という考えに立てば、辞めざるを得なかった・・とオヒョウは思います。しかし、彼の辞任の演説では、発言に対する責任という観点は乏しく、社民党党首を閣僚から罷免し、連立を解消したから・・・というトンチンカンな理由をあげています。 閣僚の罷免は総理の専権事項であり、それ自身は、何ら問題がありません。 閣僚を罷免する度に総理が責任を取って辞めるのでは、内閣内で首相と閣僚が同格になってしまいます。

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さらには「国民が聞く耳を持たなくなった」という、愚痴というか、責任を国民に転嫁するような発言があり、無責任な性格は最後まで続いたようです。

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では、職を退いた後の首相は何をするか?これは人によって様々ですが、首相を辞した後の振る舞いでも、人物の大きさが伺える場合もあります。 

以下 次号


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夏炉冬扇

お早うございます。
「いい人」だったのでしょうが。
一〇〇人目ももうすぐです。
by 夏炉冬扇 (2010-06-04 06:19) 

笑うオヒョウ

夏炉冬扇様

コメントありがとうございます。鳩山由紀夫氏が、善意の人であり、正直な人である事は疑いない事だと思います。ただ、無思慮に発言する事、その発言に振り回されて、多くの人が傷ついた事も事実かと思います。彼は小沢の様に権力の掌握を目的とはしていなかった訳で、最後に小沢幹事長と刺し違えた事で、男をあげた・・と私は考えております。
またのコメントをお待ちします。

by 笑うオヒョウ (2010-06-04 08:28) 

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