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【 P―1じゃなくっちゃ 】 [航空]

【 P―1じゃなくっちゃ 】

 

日本の海上自衛隊の能力で、特に評価が高いのが対潜哨戒能力と掃海能力(機雷除去)だと言われます。原子力潜水艦や正規空母は持たないけれど、P-3CP-1といった対潜哨戒機は充実しています。それがどんな意味を持つかといえば、ロシアの極東艦隊や中国の海軍が太平洋に進出するのを防止する役割になります。特にロシアと中国は原子力潜水艦に力を入れており、それらが太平洋に進出する際、日本の対潜哨戒能力が邪魔になります。

P-3Cの役割はオホーツク海の流氷観察だけではないのです。

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名機とされ、長い間活躍してきたP-3Cですが、後継のP-1にその座を譲りつつあります。そうはいっても、引退には早いので中国と対峙する東南アジアの諸国で第二の人生を送ることになりそうです。

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「早く新型哨戒機に替えなきゃ!」と部外者の私が感じたのは、2001年の北朝鮮の工作船騒動の時です。あの時、前面に出て銃撃戦に応じたのは海上保安庁の巡視船ですが、上空には自衛隊の対潜哨戒機P-3Cが飛んでいました。1999年の能登半島沖の不審船事件のように防衛長官(当時)が「海上警備行動」を発令していれば、自衛隊の出番だったのですが、そうはなりませんでした。もしそうなっていたら、歴史は変わっていたかと思います。

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P-3Cが北朝鮮の工作船が沈没するまで、上空から撮影していたのですが、最後に破れかぶれになった工作員が、携行型ミサイルRPG7 2発を発射する場面が映像に映りました。慌てたのか、やけっぱちになったのか、方角も定めずに発射したミサイルは見当違いの方向に飛んでいき、P-3Cには命中しませんでしたが、もし精確に狙いを定めて発射していれば、命中したかも知れません。

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RPG7は、西側のスティンガーのようにランチャーを肩にかけて、そこからミサイルを発射するもので、戦車や航空機を狙います。あとで海底から回収された武器には、さらに強力な携行型誘導ミサイル9K310イグラあります。もしこれが至近距離から発射されたら、フレアもチャフも間に合わず、P-3Cは撃墜されたはずです。

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P-3Cはターボプロップつまりプロペラ機です。もともとはロッキードエレクトラという旅客機です。当然スピードはジェット機より遅く、ミサイルに狙われたら回避する余裕はほとんどありません。今、導入が進みつつあるP-14発のターボファンでかなり優速です。勿論、ロケットエンジンで飛ぶミサイルよりは遅いのですが、発射されてから命中までの時間が稼げます。

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自衛隊の場合、P-3CP-1になっても、E2-C/E2-D早期警戒機やV-22オスプレイがプロペラ機として残ります。私は、練習機や連絡機は別にして、自衛隊の固定翼機は、ターボファンエンジン(つまりジェット機)であるべきだ・・と私は思います。現実に射撃されたり、ミサイルが飛んでくることがあるのですから。

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以前、尼崎にある住友精密工業の工場に何度か行ったことがあります。この工場では、航空機のプロペラや降着装置を作っています。プロペラはP-3Cのプロペラが主ですが、いずれこの仕事がなくなると話していました。宇宙航空事業部では降着装置やエンジンのオイルクーラーに軸足を移すとのことでしたが、時代の流れです。

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私が知る限りでは、自衛隊の航空機に向けて実弾が発射されたことが他にもあります。旧ソ連の原子力潜水艦で火災が発生し、浮上した状態で日本の領海に侵入した時です。接近した自衛隊のヘリコプターに向けて、潜水艦のブリッジから信号弾が発射されました。この時も当たりませんでしたが、もし命中していればヘリコプターが墜落した可能性もあります。

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マスコミは北朝鮮の工作船事件の時、撃たれた巡視船については報道しましたが、自衛隊については殆ど触れませんでした。北朝鮮やソ連/ロシアから、自衛隊の航空機が撃たれた・・という事実は、護憲を信条とする左派系のマスコミにとっては、何とも都合が悪いのです。

現行の憲法の前文には、平和を求める諸外国と協力して・・とあり、周辺諸国は平和的で攻撃してこない建前になっています。それが否定されるのは困るのです。

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しかし、実際には自衛隊の航空機は危険に曝されています。そのことを国民は知るべきです。最近、FCS(火器管制レーダー)の照射を受けた事実を政府が公表するようになったことはいいことです。 今後も、例えばスクランブル発進した自衛隊機に相手がどのような対応をしたかを正確に発表すべきです。中国やロシア、南北朝鮮は平和勢力で軍事行動はとらない・・・と主張するマスコミの嘘が明らかになります。

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すると今度は、相手がエスカレートしていよいよミサイルを発射してくるかも知れません。機動性に優れるP-1は、飛来するミサイルをひらりをかわし、正当防衛の反撃をすることになるかも知れません。でも相手が韓国なら、絶対にミサイル発射を認めないでしょうね。

文大統領は、「あれはミサイルではない。飛翔体だ」と主張するかも知れません。

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悲惨な状態にある韓国経済を、順調であると強弁する大統領です。北朝鮮のミサイルをただの飛翔体と言い張る人物ですから・・・、多分、彼は馬を見ても鹿と言う御仁でしょう。


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