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【 蚊を撲滅する その1 】 [俳句]

【 蚊を撲滅する その1 】

 

もし、あなたが、アフリカの平均寿命を1歳のばそうとすれば、或いは死亡率を5%下げようとすれば、何に取り組むでしょうか?医薬品の提供でしょうか?病院の建設でしょうか?それとも公衆衛生の啓蒙普及活動の推進でしょうか?

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私なら、蚊の撲滅を目指します。現在、人間を最も殺している動物である蚊を退治するのです。これはご承知の通り、マラリア蚊のことです。日本では忘れられた存在であるマラリアこそが、アフリカでは最も恐るべき存在なのです。

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日本にも蚊が媒介する伝染病はあります。最近はあまり聞きませんがコガタアカイエカが媒介する日本脳炎は恐ろしい病気です。中国の南部では乙型脳炎としてまだ恐れられています。また日本でもたまにデング熱が発生すれば話題になりますし、南米でジカ熱が発生すればこれも話題になります。日本ではなじみがありませんが、将来、西ナイル熱が本格的に日本に上陸すればこれも大騒ぎになるでしょう。

でも、何と言っても恐ろしいのはマラリアです。

http://www.mensholos.com/feature/14931.html?utm_source=outbrain&utm_medium=cpc&utm_campaign=ob2016072703

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マラリアの撲滅には大金持ちのビル・ゲイツも関心を示し、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がお金を注ぎこんでいます。しかし、どことなく見当違いの攻め方です。途上国にマラリアの特効薬であるキニーネの提供などをしている模様ですが、マラリア対策は蚊の撲滅こそが鍵です。

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蚊の対策は2通りあります。

1. 蚊が人間の居住空間に入らないようにして、蚊にさされないようにする。

蚊帳を張ったり、蚊取り線香、蚊遣りを焚いて、蚊が人のいる空間に入らないようにするという方法です。家屋の窓や扉などの開口部にレーザー光線を仕掛けて、そこを通過する蚊を撃墜する方法については、このブログで以前に紹介しましたが、非常に有力な手段です。

レーザー光線の発射装置が150ドルほどするのが難点です。ビル・ゲイツにとっては何ら問題ない金額ですが・・・。

http://news.livedoor.com/article/detail/4603266/

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2. もうひとつは、蚊の絶対数を減らして、滅多に刺されない様にするというものです。

必要な場合、特定の地域では蚊の絶滅を視野に入れます。

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1の手段の方が穏便で、環境にも優しいようですが、限界があります。日本のように衛生環境の整った地域なら蚊を人間から隔離することも可能ですが、亜熱帯の地域、湿潤で水溜りの多い地域、家畜の多い地域、住居が粗末な地域などでは、限界がある事が分かります。せいぜい、乳幼児の寝床に蚊帳を張る・・ぐらいが現実的です。

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そうなると、やはり蚊の絶対数を減らすのが現実的です。実際、デング熱の問題が明らかになってから、シンガポールでは蚊の撲滅運動が盛んです。その方法とはボウフラが湧く水溜りをなくそうというもので、庭先などに水溜りを作ると罰金を科すという厳しいものです。シンガポールをファインカントリー(素晴らしい国/罰金の国)と呼ぶ人がいますが、全くその通りです。

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シンガポールに行かれた方はご存知でしょうが、この国は、1日に1回以上、スコールというか驟雨に見舞われます。犬の食器だろうが、空き缶だろうが、庭やベランダに放置すれば、それがそのまま水溜りとなりボウフラの発生源となるので、住民は大変です。そしてシンガポール政府がどんなに頑張っても、マレーシアのジョホールバルの方から蚊がやってきます。かつて山下奉文の軍隊がやってきたように。

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なかなか、これという方法はないのですが、そこで人々は、過去に害虫退治に成功した画期的な方法を思い出します。これは、大量のオスの成体の遺伝子に手を加え、将来、子孫が生まれないようにするというものです。

不妊虫放飼(SIT)と呼ばれるこの方法は、羽を持つ昆虫の撲滅には非常に有効です。

過去に日本では南西諸島や沖縄のミカンコミバエやウリミバエの絶滅や劇的な個体数の削減に成功しています。

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蚊でもこの方法が使えないのか?と誰もが思った訳ですが、そう簡単ではないようです。それは一体なぜか?

 

詳しくは次号で紹介いたします。


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