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【 海外映画に登場する日本人俳優について その1 】 [映画]

【 海外映画に登場する日本人俳優について その1 】

 最近、飛ぶ鳥を落とす勢いなのは、俳優の香川照之ですが、彼には二枚目なのに三枚目の役をこなせる・・という「特技」があります。それを追求するあまり、敢えて汚い風体の役柄に徹しようとして、岩崎弥太郎をみすぼらしく演じ、三菱財閥からクレームを受けたという程です。

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従来は、その手の役柄は、竹中直人の独壇場でしたが、新たな性格俳優の誕生と言えます。

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香川は、以前の大河ドラマ「功名が辻」でも重要な役を演じていましたが、当時は下手でした。 二枚目をきどろうとするのか、顔の表情に限界がありました。 最もシリアスで真面目な表情をすべき場面で、一種ニヤケているように見える表情があったのです。 

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特に頬の上部を膨らませる表情は、ハンサムな俳優がするとニヒルに見えるのですが、そうでない人がするとニコニコしているように見えます。 具体的には、山崎努や田村高廣などが頬の筋肉を持ち上げると格好良いのですが、オヒョウがすると、ただ笑っている様に見えます。ちょうど西施が憂いを帯びた表情をすると美しく見えるのに、他の女性がそれをまねると醜く見えたのと同じです。

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しかし、最近の香川は二枚目路線を変更したのか、その手の失敗をしません。 それでも彼には別の瑕瑾があります。

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彼が俳優としての評価を確立したのは、日本の映画ではなく中国映画だと思います。 傑作「鬼が来た」や「ふるさとの香り(暖)」では名演しています。 但し「鬼が来た」は中国では上映禁止ですから、オヒョウは日本で見ました。 

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「鬼が来た」では、彼は捕虜となった日本兵役で、必ずしも悪役ではない善良な人物として登場しますが、映画は全体として日本軍が不条理で残酷な存在である事を訴える内容になっています。 中国で現在上映禁止なのは、中国人があまりに不甲斐ない存在に描かれ、人々の自尊心を傷つけるからだと思います。

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「ふるさとの香り」では、香川は中国人役をしており、これは名演と言えます。彼に中国語がそんなに上手に話せるのだろうか?と疑問に思ってみたところ、なんと聾唖者の役でした。

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上記の2作品の影響で、彼の中国での知名度はあがり、南京大虐殺を描く2作品への出演の話があり、彼はその中で「ジョン・ラーベ」を選び、大虐殺を指揮する軍人役を演じています。

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しかし、南京大虐殺を描いたこれらの映画は、純粋な芸術作品や文芸作品ではなく、中国の国策としての反日キャンペーンの一環である事は明らかです。この映画を評して、東洋の「シンドラーのリスト」と言う人がいますが、全く違います。中国が今の時期に反日色の強い映画を制作するのには、当然政治的思惑があります。その映画に出演する事は、その片棒を担ぐことになるのです。

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中国政府が、映画(映像芸術全体)を政治的プロパガンダとして使用する事は常識です。 つい最近も「アバター」の上演をカットして「孔子」に切り替えたり、国産映画の上映比率を一定以上にするよう通達しています。映画を国家や政府の宣伝に使うのは、ナチスドイツが発明した手法ですが、中国や北朝鮮はそれを最大限利用しています。

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それに加担する香川は、南京大虐殺を描く作品について「この映画を見て、日本人が反省するきっかけになってもらえば」などと発言しています。しかし、オヒョウは香川にお説教されたり、歴史を教えてもらったり、教嚮される必要を感じません。

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彼が南京大虐殺についてどう考えているか知りませんが、私は自分自身で、現地を訪れて確認し、自分自身で資料を見て、真実は何かを探索します。 オヒョウだけでなく、多くの人がそうして自分自身で歴史を判断しています。安っぽい自虐史観を押し付けられては困ります。そして中国政府の宣伝をそのまま受け入れる事もできません。

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彼に限らず、俳優には、偉くなるとお説教臭くなったり教訓を垂れたがったりする人がいます。 晩年の森繁久彌もそうでした。 しかし、役者を役者としてみる観客には、その瞬間からその俳優は色褪せて見えるのです。

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それを知ってか、香川照之は、中国では「日本人の反省を促す為に・・」と語りながら、日本ではその事をおくびにも出しません。それを卑怯だとオヒョウは思います。

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しかし、それは彼に始まった事ではありません。外国映画に登場する日本人俳優はしばしば、その事を隠します。それはその映画が、しばしば日本人にとって不愉快なものであったり、役柄が不名誉な役だからです。

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そしてしばしば観客は、そんな映画を見る時に限ってナショナリストになりますし、国内では2枚目の俳優が、外国映画に登場すると、なんだか情けない存在に見えたりして落胆するからです。

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その例は枚挙に暇ありません。古くは、「戦場に架ける橋」の早川雪洲ですが、それらの話は次回になります。


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釣られクマ

ちゃんと調べ直すと事実無根の話もあるんですよね
勉強になりました
by 釣られクマ (2010-01-28 12:18) 

笑うオヒョウ

釣られクマさん コメントありがとうございます。

南京大虐殺には、下記の問題点があると思います。
オヒョウは、下記の点について、自分なりに検討しました。
1.虐殺自体の有無
2.正確な犠牲者の数はどれくらいか? 誇張はないか?
  (後年の国内戦争や、文革時の犠牲者が紛れ込んでいないか?)
3.便衣兵の掃討と、非戦闘員の虐殺では、どちらが正しいのか?
  (軍事作戦としての正当性があるか否か?)
4.発生時の状況
  (戦闘継続中か、戦闘が終了した後か?)
5.事件発生時、国民党軍、共産軍はどこで何をしていたのか?
6.事件そのものを政治的に利用していないか?
  (政治による証拠の捏造の有無等)

その結果については、また機会をみてご報告したいと思います。
おそらく、香川照之などは、それらの検証を自分で行わずに、短絡的に
一方の説明を受け入れて、思い込んでいるのだと思います。
それは仕方ないとして、その考えを他人に押し付けるのはどうでしょうか?
役者にノンポリに徹せよとは言いませんが、上記の項目を整理せずに語る事は影響力のある人には許されないと思います。

またのコメントをお待ちします。
by 笑うオヒョウ (2010-01-28 14:26) 

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