【 調布基地を追い越し 】 [航空]
【 調布基地を追い越し 】
新潟空港と佐渡空港を結ぶ定期便がなくなり、佐渡空港は飛行機の飛ばない空港になってしまいました。これではいかんと考えた新潟県は、佐渡空港と羽田空港を結ぶ定期便を開設して、佐渡に再び飛行機を飛ばす事を計画しています。だがその為にはハードルが幾つもあります。
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１．羽田に飛ばすとしても、新滑走路ができて、発着枠が増えてからの話です。少し先です。それに新滑走路で期待される増便は、深夜・早朝の分が多く、それらの発着枠は短距離国内線にはあまり向いていません。
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２．羽田便はジェット機が適当です。もちろん羽田空港を利用するのはプロペラ機でも構いませんし、実際、羽田空港に格納庫を持つ、海上保安庁の飛行機や新聞社の飛行機にはプロペラ機もあります。 でも、定期便の旅客機はほとんどがジェット機であり、羽田に乗り入れるならジェット機が適当です。
ANA系列の航空会社もJAL系列の航空会社も、使用機材は多くがジェット機です。しかし、佐渡空港の滑走路は短く、ジェット機はおろか、YS-11でさえ着陸できません。その為、新潟県では滑走路延長の予算を組んでいますが、お金がかかります。
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３．お客はいるのか？人口７万人の佐渡島で、頻繁に首都圏に行く人がそう多いとは思えません。むしろ期待するのは首都圏からの観光客ですが毎日ジェット機を運行するほど、利用者があるか・・ちょっと不明です。ジェット機を運行するとすれば、一番小型のCRJ-100/200クラスでしょうが、それでも定員は多すぎます。
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上記の１，２，３、を考えるとジェット機の運行はちょっと大変です。無理してジェット機を飛ばしても、航空会社から搭乗率保証を求められ、税金から多額の補填を行うことになり、結局、第三セクターの佐渡汽船と同じく、新潟県の道楽と言われかねません。
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ではどうするか？
オヒョウの提案は、調布飛行場の活用です。あまり知られていませんが、民間機が飛ぶ首都圏第三空港は東京都が運営する調布飛行場です。調布空港と言う人もいますし、大昔、米軍に接収されていた時期は調布基地でした。荒井由実（松任谷由美）にはその頃の記憶があったのかも知れません。
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ここからは伊豆七島への定期便が飛びます。もちろんプロペラのコミューター機です。佐渡からのコミューター機がそこに割り込んでも何の問題もありません。 これまで佐渡空港と新潟空港を結んでいた旭伸航空の飛行機アイランダーの航続距離は1400kmあり、佐渡と調布を結ぶ事に支障ありません。
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どうでもいいことですが、オヒョウは、この英国製飛行機の名前が気に入っています。アイランダーという名前には、離島に暮らす人々の誇りを示す意味があるように思えます。 「われこそは新島守よ隠岐の海の・・」という後鳥羽上皇の歌さえ彷彿とします。 飛行機の名前で短歌を連想するのはオヒョウぐらいでしょうね。
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お役御免となった、トキの絵を描いたアイランダーに再び調布飛行場と佐渡空港の間を飛んでもらえば、多くの問題が解決します。新たに必要となるお金も僅少です。
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佐渡の人は都心の空港でなく、郊外の調布飛行場では不満かも知れませんが、従来の佐渡空港→新潟空港→新潟駅→新幹線で東京へ行く場合に比べれば、はるかに簡単で合理的です。
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東京で佐渡島の観光ツアーを募集すれば、ジェット旅客機を満席にするだけのお客は集まらなくても、アイランダーを満席にするお客は集まるでしょう。 マイクロバスで都心を出発し、中央高速で調布飛行場へ行き、佐渡へ飛ぶのです。その場合、観光ツアーのイメージソングは、もちろん「佐渡おけさ」ではなく、「中央フリーウェイ」です。
2009-12-12 01:09
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今晩は。
なるほど、と読みました。
by 夏炉冬扇 (2009-12-12 19:02)
夏炉冬扇さん、コメントありがとうございます。
最近は航空オタクだけでなく、一般の方にも、空港問題がが関心を持たれています。でも、関東地方の場合は、成田と羽田だけが議論され、調布飛行場の事は忘れられています（茨城空港もね）。関西地方では、伊丹、関空、神戸空港のことばかり議論され、南紀白浜や但馬空港の事は、みなさん忘れています。実は空港問題を語る時には、それらのマイナーな空港の事も考えるべきだと思います。 そこで今回は調布飛行場の事を取り上げました。
またコメントをお願いします。
by 笑うオヒョウ (2009-12-13 02:04)