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【 英語が話せたところでなんぼのもんじゃい その1 】 [雑学]

【 英語が話せたところでなんぼのもんじゃい その1 】

鳩山首相の国連やG20での外交デビューについて、多くのマスコミは概ね好意的な評価をしています。中国の胡錦濤主席との会談では、相手から何の言質もえられなかったとか、オバマ大統領との会談では難しい問題を全て先送りした・・・という批判はあるにせよ、国連で日本の首相の演説が注目された事などかつて無かった訳ですから、その点では成功です。

CO2削減目標として野心的な数値(海外のメディアは、英語でambitiousと表現しています)を出せば、それは注目されて当然で、それを彼の得点とすべきかは疑問ですが、目立つ事自体は悪い事ではないでしょう。

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そして彼に好意的なマスコミは、彼が流暢な英語でスピーチした事を褒め讃えています。従来の自民党の首相ではこうはいかなかった・・と。

でも、それはおかしな話です。これまでの首相も英語でスピーチした事はありますし、小泉、安倍、麻生は海外居住経験があり、英語は一応話せます。 小泉、麻生は留学、安倍は神戸製鋼のニューヨーク事務所に勤務していました。

スタンフォードのPh.Dには負けますが、英語が話せない訳ではありません。 

それに、鳩山の英語は、皆が絶賛するほど上手ではありません。しかも、原稿を読んでいるだけです。 せっかくプロンプターがあるのに、視線をテーブルの原稿の上に落としたままで、顔を上げず、抑揚の乏しい話し方でアナウンサーの様に紙に書かれた英文を読んでいました。外国の演説者なら必ず入れる、アドリブもジョークもありませんでした。

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一体、彼は何の為に英語でスピーチしたのでしょうか?国連の会議場には、彼より英語が上手な一流の同時通訳がいます。それに事前に英文の原稿を配布しておけば、内容は確実に伝わります。 日本語のスピーチで何ら問題ないのです。

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そもそも、通訳の付く国連の会議でわざわざ外国語で話す首脳は他にいるのか?

実は、わざわざ自国語以外の言語でスピーチする事は、屈辱的な事とも言えます。 では具体的に、どういう場合に、外国語を公の席で用いるか?

1.植民地時代の宗主国の言語が公用語の場合。

アジア・アフリカ諸国では、植民地時代の宗主国の言葉が公用語となり、国連でも宗主国の言葉を話す事があります。

2.自国語では複雑な抽象表現が困難な場合。

その国固有の文明が未発達で、自国語では、抽象的な語彙が足りなかったり、文法に曖昧性があって、論理的な説明をするのに不適当という場合もあります。 ちょっと情けない話です。

3.高等教育機関が貧弱な場合。

その国に高等教育機関がなく、指導者層が海外に留学している場合は、外国語を話す場合もあります。徳岡孝夫氏によれば、カンボジアのシアヌーク国王は、殿下と呼ばれた頃、クメール語で演説していても、昂奮してくるといつの間にかフランス語になっていたそうです。これはカンボジアにとって自慢できる話ではありません。

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さて、鳩山首相が英語で演説した理由は、上記の3項目のどれでしょうか? それとも学生の弁論大会の様に、単に英語力を自慢したかったのでしょうか? 細川護煕氏と同じ様に。

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同時通訳が付かない場合に、我々が英語を使うのは、好むと好まざるとにかかわらず、英語が既に世界共通語になってしまっているからです。いわば仕方なしに話すのです。そして英語は、語彙も多く、文法も厳密かつ明解で、論理的な説明をするのに好都合です。 

しかし論理的な説明をするだけなら日本語でも十分可能です。

鳩山氏の演説とは、日本人が日本を代表して、自分達の意見を表明する機会なのですから、日本語を用いればいいのです。

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英語を話さなければ肩身が狭いのか?そんな事はありません。フランスのミッテランなどは、国際会議はフランス語で通して、そして堂々としていました。彼はフランス語とドイツ語とラテン語を解し、人間の格を決める上で重要な、哲学や数学を学び・語るには、それで十分だと考えていたのでしょう。 

同時期、国際会議で英語を話すアメリカの大統領には哲学も知性も感じられませんでした(まあ、オヒョウの偏見ですが)。 

そうは言っても、やっぱり英語は上手な方がいい・・・というのは事実です。その辺りを、オヒョウが私淑する2人の方の意見と、僭越ながらオヒョウの経験もまじえて、次号で申し上げます。


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