SSブログ

【 だ、誰か、く・・薬をくれ その1 】

【 だ、誰か、く・・薬をくれ その1 】

 ようやく保釈されましたが、合成薬物を使って逮捕された押尾某というタレントと、覚醒剤を所持・使用していた酒井某容疑者の拘留期間は、かなり長かった様に、オヒョウは思いました。

勿論、これは証拠隠滅の防止や、薬物入手ルートを詳細に調べる為に時間が必要だ・・という事情もあったのでしょうが、オヒョウは別の事を考えました。

ヤクが切れた後の禁断症状の出方を観察し、容疑者(今は被告人)がどの程度、薬物に染まっていたかを占おうとしたのではないか?と。

しかし、合成薬物はともかく、覚醒剤(アンフェタミン、メタアンフェタミン)の方は、麻薬の様な禁断症状が出ないのだそうです。 ただ猛烈な怠さがあって大変な苦痛を感じるそうですが・・・。

映画やTVに登場する派手な禁断症状が無いのなら、長期間拘留していても、薬物依存性についての知見は得られないかも知れません。オヒョウの推理は外れました。 

それにしても、世の中には覚醒剤などの違法な薬が氾濫しているそうです。 多くは海外からの密輸品の様ですが、全く困った事です。

害悪のある薬品は街にあふれ、人々に必要な有益な薬品は常に足りないのですから・・・。

なぜそう言うかと言えば、20世紀後半以降の世界は、常に薬品の不足に悩む時代だからです。

・・・・・・

オヒョウは、抗生物質を20世紀の三大発明の一つだと思います。( オヒョウが勝手に三大発明を決めるのは僭越ですが )。実際、20世紀の中頃に登場したペニシリンやストレプトマイシンは、確かに世界中の人々の平均寿命を伸ばすのに貢献しました。

そして、その効果が絶大だった為に、当初、人々は争ってこれを求め、その為に多くの問題が生じました。 

本来、工業製品は、製造原価に適正な利潤を上乗せして販売価格を決めますが、初期の抗生物質は、需要と供給のバランスが大きく崩れた為に、市場価格が高騰しました。

ペニシリンの不足に目を付けて、偽物のペニシリンを売りさばいたのは、映画「第三の男」に登場する「第三の男」です。

戦後の日本でも、ヤミ市場で結核治療薬ストレプトマイシンの価格は高騰しました。オヒョウの亡父は、若い頃結核を患い、ストレプトマイシンのお世話になりましたが、この薬を購入する為に、それまでの蓄えの一切をなくしたそうです。

高すぎる薬価の問題は今もあります。アジア・アフリカの低開発国では、エイズ治療薬(というより発症抑制薬)の価格は高く、全ての患者・感染者の手に渡っていません。20世紀後半の薬品不足は、21世紀になっても続いているのです。 

需要と供給のバランスで価格が決まる世界で、薬品不足が慢性的に続くのですから、薬価は高い状態が維持されます。

これは、実際の医療に従事する医師や患者に、製薬業界に対する不信感を与え、薬九層倍などと、揶揄される状態が続いています。

・・・・・・・・・

ところで、新型インフルエンザの問題が、次第に深刻化するなか、日本ではワクチンの準備が間に合わない・・という問題が指摘されています。厚生省は、足りない分は外国から輸入する・・・と言っていますが、これも身勝手な話です。

インフルエンザワクチンが不足しているのは、外国も同じです。

それなのに、日本が外国から買うとなれば、その国のワクチンが足りなくなります。日本が金でワクチンを買い占め、その為にその国でワクチン摂取を受けられない人がでてくれば・・・これは問題です。 

インフルエンザに罹ってから用いるタミフルだって、国や地域によっては全く足りない状況です。

必要な薬品の絶対数が足りない上、値段も高いまま・・・。どこかに解決策はあるはずです。 

北朝鮮にある覚醒剤製造工場をフル活用し、特許違反でもいいからタミフルを大量生産し、困っている国に安くばらまくとか、生産性が低い新型インフルエンザワクチンの製造を外国から請け負う・・・という取り組みをすれば、かの国も世界中から感謝され、しかも外貨を得られるのに・・・・残念な事です。

そして、これから薬の不足は、他の疾病でも問題化する可能性があります。 それについては次号で管見を申し上げます。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。